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資源リサイクルシステム
   
 


人と地球にやさしい、資源リサイクルシステムを構築 


 



























私たち泰和は、「リサイクル事業を維持・発展させることによって地域社会に貢献する」ことをミッションに掲げて活動しています。
そのひとつの成果がモリブデンやバナジウムといった貴重な資源のリサイクルシステムです。
私たちは、世間でまだリサイクルが注目されていない当時から、モリブデンとバナジウムのリサイクルに着目して研究を始め、昭和47年に他に先駆けて事業化を行い、レアメタルの再利用率を高める資源リサイクルシステムを構築しています。
原料は使用済みの石油精製触媒で、触媒の主成分であるモリブデンと石油精製時に付着したバナジウムを抽出して、モリブデンは再び触媒製造用の原料にリサイクルし、バナジウムは主に製鋼用原料として使われています。

 

 モリブデンとバナジウムの豆知識

 レアメタルであるモリブデンとバナジウムは日本国内に資源が少なく、リサイクル以外は全量を輸入

に頼っています。

 また、モリブデン・バナジウムは資源が偏在していることや副産物として産出されることが多く、需給

の変動が相場に影響し、潜在的に供給不安があります。  そのため、日本では国家備蓄する7種類

の鉱種リストにモリブデンとバナジウムが含まれ、備蓄されています。

 モリブデン・バナジウムを国内でリサイクルすることは、資源保護、環境保全、安定供給面で重要な

ことです。



モリブデンの産出と用途

 モリブデンは、世界でおよそ160千トン/年(Mo 純分)程、日本では約30千トン/年 使われてい

ます。 主な産出国は、チリ、アメリカ、カナダ、中国で、銅鉱石(硫化銅)の選鉱過程で副産物とし

て産出されるものが全体の約7割を占めています。

 モリブデンは幅広い分野で使われています。

 金属としては融点が高く(融点2,610℃,比重10.2)、電子レンジ、液晶テレビ、照明器具、電子部

品、原子炉材などを造るために必要な材料として活躍しています。 触媒として、製油所では良質な

石油製品(重油、軽油、灯油、ガソリン、ナフサなど)を造るために種々のモリブデンを使った触媒を使

っています。 石油化学工業では、合成樹脂原料などの製品を、種々のプロセスでモリブデン系の触

媒を使って造っています。 

 製鉄業でモリブデンは、鋼へ添加して自動車、機械装置、大径鋼管、切削工具などに使用される優

れた鋼材を造るのに欠かすことの出来ない元素です。 また、耐蝕性・耐熱性に優れた特殊合金や、

顔料、防錆材の重要な成分です。

 モリブデンは動植物にとって必須微量元素で、肥料の成分にもなっています。



バナジウムの産出と用途

 バナジウムは世界でおよそ85千トン/年(V2O5 換算)程、日本では約12千トン/年 使われてい

ます。 主な産出国は、南アフリカ、中国、アメリカ、ロシアで、不純物の多い鉄鉱石からの製鉄スラ

グや、重油・石油コークス燃焼灰などが主な原料となっています。

 バナジウムの90%近くは鉄に添加され、硬くて丈夫な鋼材を造るために使われています。 バナジ

ウムは、パイプライン用の大径鋼管、油井管、船、高層ビル、橋梁、圧延ロール、機械装置などに使

用される優れた鋼材を造るのに重要な元素として役立っています。

 そのほかに、合成ゴム原料の製造時に使われる触媒や、排煙脱硝触媒、釉薬などにも使われてい

ます。

 金属としては、スパッタリングターゲット材、チタン合金、核融合炉構造材、水素吸蔵合金などにも使

われています。